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うえけんの長期投資への道

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長期投資についてあれこれ語ります。長期投資に関心のある人はお立ち寄りください

配当成長率の考え方(1)

すっかり月1度の更新が板についてきた当ブログですが、一応長期投資についてはいろいろと考えるところがありまして、気が向いたときに更新している状況です。

長期投資・配当重視を実践しているブログを閲覧しながらいろいろと長期投資について考えていました。

現状の投資方針においては、配当利回り4.4%以上であり、かつ過去10年間減配・無配がない(特別配当・記念配当の翌年は除く)銘柄であるという基準があります。

自分の中での課題は、一定の配当金成長率を加味すれば、現時点での配当利回りがこの基準を満たさなくても投資対象とするべきなのではないか、という点です。

例えば、配当利回り1.7%の銘柄が過去の配当成長率10%である場合、11年目に4.409%になり、翌年以降も増配が期待できるわけです。

以下の2つの銘柄があったとします。

配当利回り1.7%、配当金10円、配当成長率10%のA銘柄
配当利回り4.4%、配当金26円、配当成長率0%のB銘柄

A銘柄は配当利回りが低いものの、17年目でB銘柄の配当受取金合計額を上回り、20年目で比較するとA銘柄の配当受取金はB銘柄よりも23%程度上回ることになります。

ここで問題になってくるのは①配当成長率②ファンダメンタル分析です。

配当成長率は過去10年間の配当金をもとに算出することは容易ですが、過去10年間というスパンは十分な期間とは言えないのではないか、と思われます。例えば、10年前に10円だった配当金が今年17円だったとすると配当成長率(CAGP)は6.07%となります。しかし、20年前も10円だったとするとCAGPは2.83%程度に急落します。
会社四季報には10年前までの配当金しか掲載されていないため、調べるとしたら決算書をひっくり返して・・・という煩雑な作業が発生することになります。

ファンダメンタル分析においては現時点での当該企業の成長ステージにあるのかチェックが不可欠である点です。例えば塩野義製薬は2004年の配当金は8.5円、2013年は42円でした。CAGPは19.42%ですが、塩野義製薬のような大企業が配当性成長率19.42%継続することなどはまず困難でしょう。よって配当成長率の適性値をどの程度にするかは重要な問題となります。

投資対象については、企業としての継続性や成長性を加味することが不可欠ですが、将来長期に渡ってその業右肩あがりであることをファンダメンタル分析で認識可能かというと疑わしい点は否めません。

配当利回りに成長率を考慮することは重要なことだと思います。しかし、これを乱用すれば現状のような高い地合いにあっても買える銘柄がゴロゴロすることになり、場合によっては買った後に買値を大きくアンダーパフォームし、買値に戻るまで数年かかることにもなるわけです。

以上のことから、配当成長率を加味した長期投資においては以下の課題をクリアしなければいけません。

・配当成長率は何%か
・当該銘柄は長期投資に資する銘柄であるか
・価格は過去10年間で底値近辺で推移しているか

特に重要なのは2点目で、増資を繰り返す銘柄か、そもそも10年以上先も生存しそうな銘柄か、という点です。設備投資費、株主持ち分比率、現預金及び業績面などの要因を多角的に検討する必要があります。

ということで、この時点においてパラメータ設定については不明な点が多いです。これを実践するためには決算書に目を通すことが必須となって今の自分で対応可能かと疑わしい限りです。


長期投資を継続するために必要なのは「手抜き」とはよく言ったものです。今の自分に適合した方法かも含めて長期的な視点に立って考える必要はありそうです。
by ueken2525 | 2013-07-16 00:25 | 投資方針

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